ミケです。
昨日、ここに書いたことが今日の日経新聞にも書いてある!
と今朝の通勤電車の中で興奮したのですが…
改めて読むと若干違うことに気付いてがっかりしているところです(笑)
『揺らぐ企業のROE神話』
ここで気付くべきでした。
書き出しは、
米カリフォルニアの電気・ガス大手のPG&Eの話です。
コスト削減の効果でROEが10%を越えたが
そのコストは電気・ガス会社として必要な安全維持の投資も含んでいて
その投資まで削ってしまったから、大規模な山火事や大停電を防げなかった、と。
ここでコスト削減の効果とは、売上を伸ばすのではなく
コストを削ることによって利益を上げることです。
A社は9億円のコストで10億円の売上を上げ、1億円の利益を出した。
というのと
B社は8億円のコストで10億円の売上を上げ、2億円の利益を出した。
というのでは、B社の方がいい会社に見えるかもしれません。
でも、両者のコストの差が品質を保つために必要なコストだったとしたら?
A社は機械や備品の保全に十分なお金をかけ、
作業に必要な人数と資格者をきっちり確保しています。
一方、B社はぼろぼろの機械や備品を点検もせずに使い、
恒常的に人数不足で、資格者も揃えずに作業をさせているとしたら?
それでも、ROEはB社を優れた会社と評価してしまうのです。
話は戻り
結果としてPG&Eは損害賠償等で経営破綻となった、と続きます。
こうなってはROEって使えない、という話ですが。
でも、実はあんまり日本の経営者も株主もROEには関心ないんですよね。
その証拠に日本企業は内部留保ばかり貯めて
ROEを下げても気にしない風潮にあります。
ROEというのは株主資本利益率といって簡単にいうと
利益÷株主資本
で表されます。
株主資本とは株主が出したお金も含みますが
今までに会社が稼いだ利益も含まれています。
つまり内部留保も含まれるということです。
この式は株主資本が大きければ大きいほど、答えは小さくなりますよね?
100÷500=20%
100÷1,000=10%
つまり、内部留保を肥大させていることは
ROEにとってはよいことではないんです。
内部留保を肥大させている日本企業はROEを重視していない
ということです。
だからこの話は日本の話ではなかったんですねぇ…
残念です。
でも、株主ばかりを見ているのではなく、
研究開発費や設備投資、従業員への還元にもお金を使って稼ぐのが王道
っても書いてあったので、
まぁ同意見ってことで(笑)